2日目のテーマは「フルート祭り」

最初から最後までフルート尽くし!

一晩でこんなにもフルートの音を聴くことはなかったかもしれない!?

「フルートってどんな楽器?」「フルートの種類ってこんなにたくさんあるの?」「フルート1本〜4本まで増やしていくと?」

フルートの魅力をたっぷりとお届けした全曲フルートだけのプログラム。

早速、ご紹介していきましょう!

第1部「フルートってどんな楽器?」

いよいよ、フルート祭りの始まり。

その楽器自体を好きになってもらおうという、おんなつ初めての試みです。

上野星矢さん登場!

オープニングはドビュッシー「シランクス」

「フルート奏者にとって大切なレパートリーです」と語ってくださいました。

「フルート祭り」は、7月16日〜22日に日本で開催された「Flute Celebration」とのコラボステージでした。

「Flute Celebration」の実行委員長であり、おんなつ初回からご出演いただいているのが上野星矢さん。

世界で活躍するフルート奏者でありながら、今は日本で後進の育成にも力を注いでいます。レッスンを求める若者に夏と冬の年2回フルート合宿を行い、また、サントリーホールでのリサイタルへ学生を無料で招待するなど、音楽家を目指す若者のために高いレベルで音楽を学べる環境をつくっています。

私たちおんなつも音大生・音高生への支援はこれからもやりたいことの一つであり、そこは目指しているところが似ていると感じています。

そんな上野星矢さんと、ぜひコラボさせていただきたいということで、今回は「フルート祭り」が実現しました。

楽器の構造に興味津々。肺活量の話題も盛り上がりました!

トークの途中、「胸板を見せてもらって良いですか?」という永井美奈子の無茶振りに、「む、胸板ですか!」と笑って応える上野星矢さん

さらに第1部では、フルートの素材の違いをご紹介しました。

「フルート祭りをやりたいのですが....」というプロデューサー永井美奈子のお願いに、「全面的にご協力しますよ!」とおっしゃってくださった山野楽器さま。会場にたくさんのフルートを持ってきてくださいました。本当にありがとうございます!!!

フルートの前身となったフラウト・トラヴェルソ。

見せてくださったのは上野星矢さん所有の楽器。とても暖かい音色でした。

フルートには、金・銀・洋銀・木製...他にもたくさんの素材があリます。音を聴き比べると....キラキラと輝くような音、深くまろやかな音、力強い音、いろんな音色があって、響きも違います。

「フルートを輪切りにするとたくさんの指輪ができますね!」という言葉に笑いが起きたり、「港区のワンルームマンションと同じくらい!?」というフルートの価格に会場中がどよめいたり。

2曲目は、Sバッハ「無伴奏フルートのためのパルティータより第1楽章」

楽器は上野星矢さんご自身の木製のフルートで

3曲目はボルヌ「フルートとピアノの為のカルメン幻想曲」

「どこで息継ぎしているのですか!?」という問いに「ブレスは音楽の一部なんです」というお話をしてくださいました。

圧倒的な技術と音楽性にグッと心を掴まれ、聴いているこちらが息をするのも忘れそうなほど。こんなに近くで聴くことができるのも、おんなつだからこそ。

第2部と第3部は「フルート1本〜4本まで増やしていくと?」

第2部と第3部は「フルート1本〜4本まで増やしていくと?」ということで、だんだんフルートの数が増えていきます。特殊管も登場しますよ!

フルートデュオ 櫻舞-aube-

ルクレール「2本のフルートのためのソナタ Op. 3-2より第1楽章」 

2004年、武蔵野音楽大学在学中に結成された白石法久さんと山内豊瑞さんから成るフルートデュオ。櫻舞-aube-というネーミングの由来は?「結成したのが、桜が舞う季節だったから」

フルート2本の可能性を極限まで追い求める櫻舞-aube-。

お二人にフルートデュオの魅力をお聞きしました。

山内豊瑞さん「デュオは1対1なので、ピアノでいうと右手と左手。同じ価値観を持って、お互いに攻めあえる。そういうところが魅力だと思います。」

白石法久さん「2人ということで自由度が高い。例えば、同じフレーズが交互に出た時に、彼が吹いたのとは違うように吹く、それも楽しい。曲の中で、一人がわがままになってもそこにつけてゆく、逆に、自分が主役だった時にもう一人がつけてくれればそれで成立する。阿吽の呼吸です。」

トークでは、おふたりの仲の良さが伺えるエピソードも。

本日の5曲目、ルツリアーガ「ティエラ・・・ティエラ」

なんと譜面台が12本!楽譜は巻き物のようです。どうやって楽譜を読んでいくのでしょう?

静かに曲がスタート!瞑想的な響きがします

アルトフルートやピッコロなど特殊管も大活躍

特殊な奏法や超絶技巧に目が釘付けです

だんだんボルテージが上がって、熱狂的なクライマックス!

お互いの息づかいや気持ちの変化を感じながら、時には主役が入れ替わり、一つの音楽を創りあげるデュエット。ふたりにしか創れないハーモニーを堪能できるのもデュエットの魅力ですね!

続いてトリオ。

フルートがもう1本増えて、3本になります。

アルビージ「小組曲第2番より第1、4楽章」 

素晴らしいアンサンブルに大きな拍手が!

最後はカルテット。

“うどんフルートカルテット”の大山宙透さんも加わり、フルートは4本に。ますます華やかになりますね!

うどんフルートカルテット、このユニークなネーミングの由来は? 香川県出身の四人で結成されたから、だそう。

7曲目、ベルトミュー「猫」 

シャム猫、ペルシャ猫、他にもいろんな猫が出てきます。

アルトフルートの響きが魅惑的。美しい和声とメロディーに聞き惚れてしまいます。

本日最後の曲は、クーラウ「グランド・カルテット」より第4楽章

これぞフルートアンサンブルの醍醐味!華やかで、ゴージャスで、時には激しく、時には優しく、フルートという楽器の魅力がいっぱいでした。

大きな拍手が会場を包みます。

上野星矢さん、白石法久さん、山内豊瑞さん、大山宙透さん、素晴らしい演奏をありがとうございました。

おんなつ2日目「フルート祭り」

いかがでしたか?

フルートは、その人にしか出せない音があるのだそう。自分が吹いたら、どんな音がするのかな?自分だけの音を見つけるのも楽しそうですね。

フルートが今日の皆さんの一生に一度の出会いになったとしたら、とても嬉しいです。

さぁ、明日は最終日

「HIGUCHI TATSUYA NIGHT1」をご紹介します。